前回前々回の記事ではアプリ、メールでの最新論文チェック方法を紹介しましたが、最後は古典的なRSSフィードによる方法を簡単に紹介したいと思います。
前回前々回の記事はこちら▼
RSSフィードというのはウェブサイトの更新情報を取得するための構造化されたデータです。そのままでは使えないのでFeedlyなどのウェブサービスやFeederというブラウザ拡張機能などを使って読み取ります。
かつてはサイトの更新情報を素早く入手できる大事な情報源でしたが、今やSNSが普及しており、更新情報をそれらで取得できてしまうため、かつてほどの人気はありません。実際私もFeedlyは使ったことがないです。
ただ、論文管理ソフトのZoteroではこのRSSフィードを直接読み取ってライブラリ内に表示する機能がありますので、今回はこちらを紹介してみたいと思います。
論文管理ソフトZoteroについて知らない方はこちら▼
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また、これまでのZotero記事の内容に最新のAI連携の情報を加えて大幅に加筆修正し、以下のNoteに分かりやすくまとめています。Zoteroを使いこなすうえで役立つ情報満載ですので是非一度ご覧ください!

ZoteroでのRSSフィードの登録方法
1.まずは目的とするRSSフィードを探しましょう。
ジャーナル毎のRSSの場合はたいてい上方あるいは下方にアイコンが作ってあることが多いです。見つからなければ「サイト内検索」などでRSSと入力するとどこかにはあると思います。
例えばScienceであれば右下の方にありました。
(https://www.science.org/journal/scienceより引用)
続いてRSSフィードをクリックすると何やらコードがたくさん書かれたページが開くと思います。
コードは気にせずに、そのページのURLをコピーしておきましょう。これを使います。
2.Zoteroを開き、左下にある「フィード」で右クリック
3.「新しいフィード」を選択し、「URLから追加」を選びます
4.先ほどコピーしたジャーナルのRSSフィードURLを入力 すると自動的にタイトルがつきます。
5.好みでタイトルを変更し、完了です。
これで、フィードに新しい項目(論文)が追加されるたびに、Zotero内にも反映されるようになります。
例えばScienceの最新情報を出すとこんな感じです。
右側にMy libraryに取り込む機能もありますし(ただしPDFは自分で入れないと当然つきません)、クリックすると未読既読が変わるようになっています。
RSSフィードの応用例
RSSフィードは各ジャーナルのみならず、幅広いウェブサイトで使われています。総合誌のニュース記事のタイトルをここで眺めるのもいいかもしれません。
また、PubMedでは、検索結果にRSSリンクが表示されるので、任意の検索式に基づいたフィードを作成できます。たとえば「Parkinson AND MRI」などの条件を入れてRSS化すれば、そのテーマに関する最新論文を自動で取得可能です。
残念ながら基本的には英語情報のみですし、サイトが提供するRSSフィードにアブストラクトが入っていなければアブストラクトなしの情報のみとなってしまいますが、その点についてはこちら側からはどうすることもできません。
実際に使ってみてどこまで情報があるのかは確認してみましょう。
まとめ
RSSフィードの簡単な紹介とZoteroでの使用例を紹介しました。特定の箇所に情報が集約されるため、メールやアプリよりも楽ではありますが、サイトからの提供に依存するため、必要な情報がとれるかどうかは実際のフィードを見てみないと分からないことが欠点です。
これまでに紹介したアプリ、メール、RSSフィードと一長一短がありますが、自分の欲しい情報に合わせた手段を選んでみてください。
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