みなさんこんにちは、tosukeです。
今回はPaperpileからZoteroへ引っ越した際の手順と、なぜ引っ越そうと思ったかを合わせて書いてみたいと思います。
なお、MendeleyやEndnoteなどメジャーな論文管理ソフトであれば、公式マニュアルにも移行手順の記載があります。
ただ、Paperpileからの移行については詳しく記載がありません。英語で"move to zotero"で検索してみるとforumにも質問事項があったりしていますが、標準的な方法というのはないようです。
残念ながら私もPaperpileからの移行時にサブフォルダの情報やタグ付けした情報はすべて欠落しました。もし、これも引き継げる方法を知っていたら教えていただきたいです。
というわけで、サブフォルダやタグ付け情報はなくなるけれども何とか移行できる方法を載せていきますので、同じく引っ越しを考えている人がいましたら、参考にしてください。
Paperpileの論文フォルダから全pdfファイルを抜き出す
Paperpileですと、GoogleDriveとの連携が密であり、そちらに論文ファイルがすべて集められています。
ただ非常に面倒なのが、著者のアルファベット順に論文がすべてフォルダ分けされてしまっていることです。こうなると、フォルダを逐一開いて中にあるpdfをドラッグ&ドロップでZoteroに投げ込まないといけません、、、。一応可能ですが、正直面倒くさいです。
そこでとりあえず全部のフォルダの論文を一括してダウンロードし、コマンドプロンプトを使ってpdfファイルのみすべて引き出す方法をとりました。
論文をダウンロードしたうえで、その最上部にあるフォルダへコマンドプロンプトで移動します。
やり方はコマンドプロンプトを選んで
cd <最上部のフォルダのパス>
で移動し
for /r %i in (*.pdf) do move "%i" "<最上部のフォルダのパス>"
ですべてのファイルを移動させます。
あとは出てきたpdfファイルを全てZoteroに取り込みます。
1200ファイルくらいあったので時間はかかりましたが
何とかやってくれました(汗
50-60個くらいファイルが見つからなかったりでlostしましたね。
興味深かったのは移行の最中で撤回された論文が検出されてはじかれたことです。
医師の燃え尽き(burnout)に関する論文だったのですが、撤回されていたとは、、、。どうやらZoteroはretaction watchと連携しており、そんなこともしてくれるようです。
最後に少しずつ「Manage Attachment」から「rename and move」をすることでクラウド上へと移動させて終了です。
この辺のZoteroの設定や方法がよく分からない人は以下の記事へどうぞ。
BiBtexファイルやRISファイルで論文情報やタグの読み取りも可能そうでしたが、その後にpdfファイルとの紐づけがうまくいかず、断念しました。無料→有料への移行はやさしいですが、有料→無料への移行は非常に厳しい道のりです。皆さんもお気をつけてください。
PaperpileからZoteroに移行した理由
Paperpileは1-2年ほど使用しており、大きな不満はないのですが、しいて言えば
-お金がかかることと(年35$ほど)
-pdfがたまに重たいこと
-iPadからの取り込みが難しい事(ちなみにこれはZoteroも同じ) -iOSの操作性が微妙に行き届いていない事(ダウンロードした論文が個別に消せない)
-拡張性が低い事
などでしょうか。
逆にZoteroの良い点は
-無料
-動作が軽い
-拡張性が高く、research rabbitやincitefulなどの外部ツールと連携がスムーズ
LLMを用いてライブラリ内の検索をかけるなどの拡張機能も散見されるので、こういった面白そうなものを試せるのも良い点でしょう。
最近プログラミングをする機会も増えてきたのでマニアックな方向に進み過ぎなのかもしれません。
論文比較の記事でも勧めたとおり、引っ越しの大変さなどを考えるとまずはZoteroっていうのが個人的にはオススメなので、ぜひこれから導入を迷われている方は使ってみてください。
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