【2025年最新】論文検索AI 総まとめ&アップデート(後編)

インプット

今回は、論文検索ツールのまとめ(後半)として、総合的なウェブ検索も可能な論文検索ツールを紹介していきます。特に、PerplexityChatGPT のようなディープリサーチ機能が充実してきており、ぜひ一度は試してみてもらうといいと思います。

前回の記事はこちらです。

今回も動画版がありますので、具体的な検索結果や様子についてはこちらをご覧ください。

Perplexityの特徴

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Just a moment...

まず代表的なツールとして挙げられるのは、Perplexity です。これは通常のウェブ検索にも利用できますが、学術文献の検索にも強く、非常に詳しく調べてくれます。学術文献に絞って検索することも可能で、情報源(ソース)付きで結果を提示してくれる点が大きな特徴です。

Perplexityでは、日本語で質問すれば日本語で返答してくれますし、英語で検索すれば英語で返ってきます。ただし、日本語で入力すると、日本語文献が優先される傾向があるため、論文が英語主体の分野の場合は注意が必要です。

また、さらに昨年からはDeep research機能(赤矢印)が追加されています。時間はかかりますが詳細に検索してレポートにまとめてくれますし、回数制限はありますが無料でも使えるため下記のResearchGPTほどではないけれど細かく調べたいというときに重宝します。これはぜひ試してみてほしいです。

Feloの特徴

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Felo - Your Free AI Search Engine
The multilingual AI search engine optimized for discovering and understanding world knowledge. Leverage the power of Cha...

次に紹介するのは、総合検索ツールのFelo(フェロー)です。Feloでは、質問を入力すると引用付きで検索結果を返してくれます

さらに、日本語対応が非常に優れており、参照される文献が英語であっても、すべて日本語に翻訳された形で表示されます(上図)。

Feloには、プレゼンテーション生成マインドマップ作成といった機能も備わっています。出力方法が豊富なのも面白い特徴です。この辺については以前にも紹介しています。

また、deep searchという検索機能ではある事柄に対して多段階で検索してまとめてくれるようになっており、予め組んでおいたプロトコールに沿って複数の検索をしてくれます。他のツールのDeep research機能ほどではありませんが、調べたい流れや事柄が複数あって決まっているという場合は役に立つと思います。ただ、この機能についてはあまり論文検索に強いという印象はありません。

ChatGPTの特徴

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308 Permanent Redirect

最後に紹介するのは ChatGPT です。ChatGPTにはDeep Research(ディープリサーチ)機能があり、専門的な内容や論文情報を含めて深く調査してくれます。この機能は当初、月額200ドルの「Pro Plus」プラン限定でしたが、2025年現在は月額20ドルの「Plus」プランでも月10回の範囲で利用可能になっています。

上図のように大量の文献検索とかなりしっかりとしたレポートを引用付きでまとめてくれます。

しかもソースを開くとどこから引用されているかをハイライト表示してくれます!内容がきちんと引用されているかの確認も楽ですね。

ChatGPTのディープリサーチ機能は、他のツールと比較しても精度が高いとされています。ただし、情報量が多い反面、引用される論文の内容は一部のものに限られている印象です。おそらくクエリによく合致する内容のみをまとめてくるため、幅広く色んな文献の内容を記述してくれるわけではないのでしょう。知りたい内容の概要をつかむにはぴったりですが、網羅性や引用文献の幅に関してはそこまで広いのかどうかがこちらからは分かりません。学術的な観点で考えると、あくまで知りたい内容の入り口として使っていくのが良いと思います。

ちなみにChatGPTは指示に応じてウェブ検索をする機能もありますが、この機能で論文を探すのはイマイチです。リンクが正しくなかったり、出てくる内容も当たり外れが大きいので、論文検索ではあくまでResearchGPTに絞って使うのが良いと思います。

まとめ

では最後に表でまとめます。

PerplexityFeloChatGPT の3つは、それぞれ異なる特徴を持っていますが、共通しているのはディープリサーチ機能の存在です。こうした精度高く深掘りする機能は今後も間違いなく成長していく部分だと思います。現時点では知りたい内容について深掘りするならChatGPTが一番優秀ですが、課金が必要という点があります。無料で試すならPerplexityがオススメです。

しかしながらこれらのツールはあくまで総合的な検索用のものです。論文情報や論文のメタデータには特化しておらず、研究デザインなどの情報管理にも合わせているわけではありません。幅広い論文をデザインなどの分類を考えながら整理するという点では、前回記事で紹介したElicitが抜きん出ていると思います。

概要をつかむという点では、GPTもPerplexityもかなり手っ取り早くできるのは間違いないです。ただ、網羅性や様々な意見や可能性を調べたか、という点を考えると、これらのツールから出た文献だけを使って何かを書くのは学術的にはNGだと思いますので、そこは今後も留意が必要です。

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